ショパン生誕211年。そしてバラードのこと。
今日3/1 は、フレデリック・ショパン(1810〜1849)の生誕211年の誕生日なのだそう。(2/22 説もありますが、ショパンのご両親は3/1 としているそうです)
ポーランドのワルシャワ郊外ジェラゾヴァ・ヴォラ村で生まれた、知らない人はいない有名なポーランドの作曲家、ピアニストですね。
39歳という若さで生涯を終えたショパンですが、作曲した楽曲は59のマズルカ、27のエチュード、27のプレリュード、21のノクターン、20のワルツで、殆どがピアノ曲でした。
私自身、なぜか去年から猛烈にショパンにバイブし始め、昨年は「革命」、今年は年が明けると共に、バラードを練習し始めています。
BALLADE IN G Miner (有名な曲ですね)は、私が今まで練習したショパンの曲の中でも、結構な長さなのですが、それ故に新しい発見と言いますか、新しいショパンの顔と対面するような気がします。
ほんの39歳という短い間に、これだけの多くの作品と多彩な側面を世に残してくれたショパンを思うと、やはり「選ばれし人」だったのだなぁ・・・・という想いです。
練習にあたり色々聴き比べをしましたが、このバラードに関しても、やはり私の中ではホロヴィッツの右に出るピアニストはいませんでした・・・。この「こなれ感」、「熟練感」圧巻です。
このご年齢以上になるとまたホロヴィッツの弾き方、表現、技術に変化があり、胸がキュンとしてしまうので、この年齢のバラードをお届けします。
練習してみると分かるのですが、「あー、ショパンが表現したかったのは、このような音楽だったんだ」というrespectと、「ショパンが想像していたもの以上の何かを、もしかしてホロヴィッツが引き(弾き)出してしまっている?!」というのが、感想です。
奏でる姿もあっさりとし、弾き方にも余りクセがないのに、人々を惹きつける何かを持っているホロヴィッツが、多くの人を魅了した意味を今、理解しています。
「革命」に比べると長い曲ですが、2か月練習を経て、やっとちょっと曲に酔いしれながら(笑)弾く余裕が出てきました。
特に高音の音の粒が空間に放たれた時に、庭の鳥たちが窓の向こうからまるで一緒に音楽に合わせるようにさえずるのです。
最初は偶然かと思っていましたが、近頃は「一緒に音を楽しんでいる」と思って(思うことにして)、幸福感に満たされて練習をしています。
悲しい曲も、ショパンの曲は美しい。決してドロドロしたものはありません。
悲しみも怒りも苦しみも、すべてはこの世の美しくはかない夢のようなものなんだよ、とショパンはそっと呟きたかったのでしょうか。
by marie-foliage
| 2021-03-02 05:51
| 音楽、芸術
|
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美は、見る人の心の中に。
by marie
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