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鳥の巣 World 展

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10日ほど前に偶然通りかかった下北沢のお店、「ダーウィンルーム」。
つたに絡まれ、書籍や標本、アポセカリー瓶などが並ぶ雰囲気あるお店に、思わず足を止めてしまいました。
中に入ると、書籍にしても、南方熊楠の全集があったりと、なかなかただ者ならぬ雰囲気が!研究、専門といった、選りすぐりのこだわり感が感じられます。
それもそのはず、このお店は「教養の再生」を理念とする古書や動物剥製、鉱石、化石、貝、種、昆虫などの標本や研究生活に便利な道具を置き、お隣のイベント会場では専門家を招待したリベラル・アーツをカフェと一緒に行っている、実に魅力的なお店なのでした。
昨年はBS日テレで、久米宏さんの「久米書店」という番組でダーウィンルームが放映されていたそうです。

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さて、今日は先日お店の方にご紹介頂いたイベント、鈴木まもる氏の「鳥の巣 World展」に足を運んでみました。
鳥好きとしては、なかなか興味深い内容なので、とても楽しみ!

絵本作家の鈴木さんは、自分らしさを追求して生きて行く中で、芸大を中退し、伊豆半島に住まわれます。
そこで鳥の巣に出逢い、世界中で個展をするまでの現在の活動に至ったそうです。

子どものような純真な目と心で、熱く世界中の鳥と鳥の巣を語る鈴木さんのご説明を聞くのは、展示物をひとりで見学するより大変にためになり、興味深く、いつまでもお話をうかがっていたいほど面白いものでした。


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左は、巣にするためのさまざまな素材。蛇の抜け殻や、ビニールなど想いもよらない素材も遣うようです。


カラスの巣はとても大きく、ワイヤーハンガーが連なって重ねられた巣などには、本当にびっくり!
自然物と人工物の差など、素材に敏感と言うよりは、ひなを守るため、巣を守るためであったら、素材にはこだわらないこと。
ワイヤーハンガーの巣ーーというと、なんだか人間の公害を鳥に与えてしまっているような複雑な気持ちがしましたが、カラスは賢いので、この「曲がる」という性質を理解して、木に縛り付けたりするのだそうです。

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そしてフラミンゴの巣などは、塩分やアルカリの高い湖に巣を作るので、外敵が近づかず安全ですが、卵やひながぬれないように、そして土壌汚染から守る為に、土がお菓子のカヌレみたいに、高く盛られているのです。

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中にはくもの糸を編んで作り、ちゃんと玉止めまでされているものも!
アルゼンチンのセアカカマドドリの巣などは、土にわらが混ぜられたしっかりしたもので、人もそれに習いなさい、と原住民の人は理解しているとのことでした。
また、ハンガリーのツリスガラの巣は羊の毛を使ったふかふかの柔らかいフェルト作品。上部の口を蓋できるようなつくりで、外敵から身を守るのだそうです。


大変面白かったのは、壊れやすそうな巣を作るオスをメスは選ばず、しっかりした巣を作るオスを選んで卵を産むということ。

これらの鳥の知恵は、すべて、本能だというのが驚きです。
皆さんもよく知っている、あの巣の形というのは、鳥が卵を外敵から身を守るため、自分のおなかの前に、そして横にーーーと重ねていった結果、できあがった形なのだとか。
いのちを繋ぐという愛の、本能ーーー。
そんなお話を鈴木さんからうかがっていたら、涙が出てきて、鈴木さんに笑われてしまいました。笑

でも、鳥の巣は、私たち現代人が忘れかけている大事なものーーー本能を含めた神様が創られたものに対してもっと謙虚で、敏感であっていいというメッセージを送ってくれているかのようです。
その本能が、愛に触れているからこそ、私たちの心の琴線に触れるのでしょうし、圧倒的に完璧な世界がそこにあるということを知ります。


10月24日まで開催しているイベントのようですので、是非共、鳥の巣への愛と、子ども(大人も)へ伝えることへの温かい情熱一杯に生きてらっしゃる鈴木さんのお話を聞きに、そして集めたものの一部であられるという興味深い鳥の巣を見に、どうぞお出かけ下さい!!

鈴木さんの原画も展示され、世界中の巣をたずねたり個展をやられている様子のフォトアルバム、お茶を頂けるスペースもあります。是非鈴木さんのいらっしゃる週末にお出かけになってみて下さいね。

☞ 詳細はこちらから。

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「鳥の巣 World展ー生命を守る形ー」によせて  鈴木まもるさんの小冊子パンフレットより抜粋

鳥の巣は鳥の家ではありません。
壊れやすい卵と、か弱いヒナの生命を守るためのものです。栄養豊かな卵とヒナは、いろいろな生物が食べたがるので、
それら外敵から見つからないよう、また、熱さ寒さなどの過酷な環境下でも生きていけるよう、材料や形が工夫されて創られているのです。
鳥たちはそれぞれの巣を、親にも誰にも教わらず本能の力で場所を探し、材料を集め形作ります。
生命を守るための必然と無償の愛の行動の結果が「鳥の巣」という形になるのです。



日本語、英語、中国語などなど、世界に鈴木さんの世界が広がっているようです。






by marie-foliage | 2015-10-09 21:42 | お知らせ | Comments(4)
Commented by roze-i at 2015-10-10 06:55
こんにちは、いつもブログを楽しみにしています。
今、日本にいらしてるのですか?
日本ならではの美味しい秋のお魚や果物、綺麗な紅葉エンジョイしてくださいね!
ところで、日本に滞在中にレッスン、お教室などの予定はありますか?
もしあれば参加してみたいなと。。。

それではよい週末を♡
Commented by marie-foliage at 2015-10-10 10:14
roze-iさん
こんにちは!いつもご覧頂き、有り難うございます。
今回は残念ながら用事で訪日しており、レッスンの予定はないのです。また来年以降、需要があれば、是非日本でも何か開催してみたいと考えております。
どうぞ宜しくお願い致します♪
Commented by roze-i at 2015-10-10 15:08
そうなんですね!寒暖の差があるこの時期、お気をつけてお過ごし下さいね♡
もうぜひ、日本での機会があればうかがいたいです!!
本当は、バークレーに行きたいのですが😊
主人に(アメリカ人)バークレーに行きたい、と言っても全然響きません
シェ・パニーズのことを話しても、???って感じです😂
でも、あきらめませんよ。笑

日本での滞在が、充実したものとなりますように💐
Commented by marie-foliage at 2015-10-11 07:51
roze-iさん
有り難うございます。
今回の滞在で、結構バークレーやこちらのカルチャーをご存知ない方が多いのを実感しました。何か今後、日本でも楽しいことができたらいいなあと思います。
日本かバークレーでお目にかかれる日を楽しみにしております。


美は、見る人の心の中に。


by marie

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